まだやっていなかった残りの3年生といえば、そう、あの面倒くさい二人です(笑)
この日の担当は、副代表と代表、中村と梅澤が担当しました
どうやら二人とも前日まで何をやるか決めていなかったご様子。
さてさて、どうなることやら・・・
活動を覗いてみましょう↓↓
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プレゼンテーター中村による提案授業は、「考える力を育てる教材の試案」という題で行いました。
近年、強く求められている「生きる力」とそれを構成する「確かな学力」。
それらの基礎となる、考える力というものを育てる教材の在り方を実際の体験を通して考えることが目的でした。
1つ目の教材はこのような写真です。
どんなことに気が付きましたか?
(みなさんも一緒に考えてみてください)
これは、2005年と2013年にサンピエトロ大聖堂で行われた式典の様子です。
2つの写真を比較し、表面的な部分と本質的な部分の両方の変化を見極めることができたかに考える力の力量が表れていたように思います。
(※学生の実際の意見は後述)
2つ目の教材は、たまプラーザ付近の変化の様子です。
社会の授業でもそうですが、単純に地図記号が読めればいいというのではないのです。
そんな知識は実生活で応用の効くものではありません。
ここでは様々な情報を整理し、関連付けて考える力というのを体験しながら、全員で考えていきました。
3つ目の教材は、このような資料です。
これは「めくらこよみ」と言って、江戸時代の文盲の人のために作られたカレンダーです。
書かれている情報を元に、推論していく力が求められました。
考える力の応用です。
4つ目は、最高の家族旅行計画を立てようというものです。
これは他人が書いた最低な家族旅行計画ををもとに、それを覆す最高の家族旅行計画を考えることで、本来自分で考えていた計画よりもより良いものをつくり上げることができるというものでした。
ここまで扱ってきた考える力を応用する場として設定しました。
☆まとめ(提案者の意図)
・これらの教材はすべて答えのない、考える力を育てるための教材である
・また、「ゴールから逆算してスタートを決める在り方」「教師の意図を押し付ける教材」への問題意識が出発点になっている。
・子どもの気づきを学びの核とするために、多用な学びの可能性が詰まった教材を教師は用意していくべきではないか
◯㊙授業メモを特別に公開!?・・・(学生の反応など)
以上、中村でした!
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プレゼンテーター梅澤による提案授業は、「今、“生きる”を考える」という題で行いました。
ここからは梅澤がバトンタッチして書いていきます(*・ω・)ノ
今回、何をしようか色々と悩みました、、、
楽しいクイズやらお堅い内容などなど考えました。
副代表のDさんは以上のようなものをやるだろうという3年間のお付き合いによる勘がさえまして、ややお堅い内容を、と思いました(笑)
では、以下概要を
梅澤が「堅い内容をします!」
と言った後、ゼミ室に流れる「アンパンマンのマーチ」←♪
学生はニヤニヤしておりましたが、
今日はまず、「アンパンマン」について考えてみようと思うのです。
アンパンマンと言えば…?
・正義の味方 ・英雄 ・ハッヒフッヘホー(笑)
・愛と勇気だけが友達さ ・助け方に自己犠牲の精神がある
などなどが出てきました。
次に「アンパンマンのマーチ」の歌詞を配り、気になったところや気に入ったところなどに線を引いて理由を書き、作者の思いを考えるというワークをします。みんなが線を引いたところは、「何の為に生まれて何をして生きるのか(子どもの歌の歌詞にしては壮大なことを言っている)」「時は早く過ぎる 光る星は消える(2番の後から雰囲気が変わるのはなぜか)」「愛と勇気だけが友達さ(「だけ」なのはどうしてなのか)」などでした。
さて、ここで「アンパンマンのマーチ」の歌詞に関する話を紹介。作者のやなせたかしさんがアンパンをつくられた背景にはこのような物語があったとされているのです。それは、やなせさんの弟さんの戦死です。弟さんは、海軍予備学生になり22歳という若さで特攻隊として飛び立ち帰らぬ人となりました。そのような中、やなせさんは若くして「正義」のために命を特攻隊員として落とした弟さんへの思いを込めてアンパンマンのマーチを作詞されたそうです。
以上から、歌詞の中で若い子どもに向けて「生きる」という壮大なテーマを扱っている理由、2番以降が寂しい雰囲気になる理由、そして正義のために一人で闘う、すなわち他者を巻き込まないという意味で「愛と勇気だけが友達」としている理由が何となく見えてくる気がします。やなせさんは、生きることの大切さ・正義を子どもたちに伝えるべく「アンパンマン」を描いたのではないでしょうか。
今回の活動は、大学生に向けた道徳授業とでも言いましょうか。
ここから、「生きる」ことについて深く考えていきます。もし、小さな子どもから歌詞のように「何ために生きてるの~?」と聞かれたらどうしますか?そこで、私の好きな茨木のり子さんの詩「ぎらりと光るダイヤのような日」を紹介しました。
ぎらりと光るダイヤのような日
短い生涯
とてもとても短い生涯
六十年か七十年の
お百姓はどれほど田植えをするのだろう
コックはパイをどれ位焼くのだろう
教師は同じことをどれ位しゃべるのだろう
子供たちは地球の住人になるために
文法や算数や魚の生態なんか
しこたまつめこまれる
それから品種の改良や
りふじんな権力との闘いや
不正な裁判の攻撃や
泣きたいような雑用や
ばかな戦争の後始末をして
研究や精進や結婚などがあって
小さな赤ん坊が生まれたりすると
考えたりもっと違った自分になりたい
欲望などはもはや贅沢品になってしまう
世界に別れを告げる日に
人は一生をふりかえって
自分が本当に生きた日が
あまりにすくなかったことに驚くだろう
指折り数えるほどしかない
その日々の中の一つには
恋人との最初の一瞥の
するどい閃光などもまじっているだろう
<本当に生きた日>は人によって
たしかに違う
ぎらりと光るダイヤのような日は
銃殺の朝であったり
アトリエの夜であったり
果樹園のまひるであったり
未明のスクラムであったりするのだ
メンバーはこの詩に対して、自らの意見や価値観を各々語ってくれました。学生ですからあえてあまりコメントはせず、みんなに自分の言葉で語ってもらいました。以上が活動の内容となります!
今回、3年生企画のラストとしてこの活動を扱ったのには、私にある思いがあったからです。それは、なぜ生きるのかを考えると同時に、なぜ私たちは教師を目指すのか、教師にできることは何なのかという将来にかかわることをメンバー各自が考える機会をつくりたかったからです。メンバーは各々、自分の思いを自分の言葉で語ってくれたのが印象的でした。
これで、今年度の通常の活動は終わりです。とても充実した時間になったと思います。そろそろ代替わりとなるCandYですが、今後もCandYでの活動がみんなの<本当に生きた日>をつくっていく過程あるいは、そのものであることを願っています。
今回のブログは副代表も含め、なかなか長いものになってしまいましたが、読んでくださった方ありがとうございました!
副代表 中村&代表 梅澤でした!
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